halu_miyamura’s diary

絶世の美女という言葉があるが 絶世の意識というものもある。 非物質的だが、たしかに存在した証が 言葉としてあるいは物として残されている。 その埋もれた宝のような意識に、ささやかながら光を当ててそれを楽しみたい。

寂室元光 寂室録より 重陽

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重陽は五節供の一つで、旧暦9月9日の菊の節供のこと。

宮中では菊を浮かべた酒を酌み交わし、たがいの長寿を祈った。

 

この詩を歌われたのは、寂室が美作や備前の山里で暮らしていたころのものと思われる。

 

山里の子が、菊の花をもらいに来た。

重陽節供だからと。

 

節供を祝うにしても、華やいだ都と田舎では風情が異なる。ほのぼのとした情感を受ける。